メキシコレポートNo.2
●2002年8月18日配信 | ||
日本では、お盆も過ぎて少しは涼しくなった頃でしょうか?テオティワカンは、高地にあるため(標高2300m程)日本のような湿気の多い暑さはありません。最高気温25度、最低気温15度で、夕方1時間ほど雨が降ります。
今回は、土器の分析についての報告です。 昨年は、講座でもお話したように月のピラミッドの最も古い段階の建造物(1期のプラットフォーム)の土器の分析を行いました(詳しくは、第4回講座参照)。 今年は、2期、3期、4期のプラットフォームの土器の分析です。この分析により、それぞれのプラットフォームがどの時期に作られたかを解明します。土器の総数は、何万点になるか見当もつきませんが、時間の許す限り分析する予定です。 作業時間は、朝の9時ごろから、夜の12時ごろまで働いています。夜の8時を過ぎると日が暮れて土器の分析はできませんので、今日分析した部分のまとめ等を行っています。 |
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土器分析の様子 発掘された土器は、洗浄され、乾燥され、注記された後いよいよ分析されます。まず、層位毎に 袋に入れられている土器を取り出し、同じような特徴を持つものをグループ化し、コンピュータに 表面の色、文様の特徴、重さ、器形等の情報を登録します。気の遠くなるような作業ですが (ちょうど理科系の学問で、実験データを収集するのに似ている)このデータを知っているのは、 世界中で私しかいないと思うと楽しくなります。考古学だけではないですが、学問の魅力は、 世界中の誰も知らないこと |
を知る事ができるという所にあるかもしれません(考古学の場合、 新発見が理科系の学問のように産業化などに繋がる部分は少ないですが・・・)。 |
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ソカロ(教会) メキシコ・シティの中心はソカロと呼ばれる大きな広場があり、その広場に面して教会や政府の 役所が建っています。メキシコ・シティは、1521年スペイン人コルテスによってアステカ帝国が滅ぼ され、アステカ帝国の都であるテノチティトランを壊して作られた首都です。当時、テノチティトランは テスココ湖に浮かぶ小さな島でした。陸地部分とは4本の堤道によって結ばれていました。 |
スペイン 人は、ここに首都を築き、その後湖を埋め立てて今日の姿があります。この写真の教会の隣から、 アステカ時代のもっとも重要な神殿が発見されました。スペイン人もアステカの聖なる地に自分たちの教会を作ったのです。 |
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メキシコ風卵料理 メキシコの代表的な卵料理でスペイン語ではHuevos a la Mexicana(ウエボス・ア・ラ・メヒカナ) と呼びます。ウエボスは卵の意味ですので、日本語に訳すと「メキシコ風卵料理」となります。 中身は、トマト、タマネギ、ピーマンを卵でとじ、塩味とタバスコの辛味で味付けした、とても辛い 料理です。朝食のメニューに良くあります。写真の右側にあるペイスト状のものは、フリホーレス といって日本の小豆のようなマメを煮た物で塩味です。 |
フリホーレスや前回紹介したトルティージャ は、メキシコだけでなく中米の国々で食べられている主食で国によってトルティージャの大きさや フリホーレスの味も異なります。メキシコ風卵料理は、トルティージャと一緒に食べます。卵とトマト は良くあうので、日本でも作ってみてはどうでしょうか? |